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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

生涯にわたる目の「けんしん」のすすめ

2025年11月6日放送2025年11月13日放送

2025年11月6日放送

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2025年11月13日放送

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2025年11月6日放送(放送内容 資料はこちら

目の「けんしん」は生まれてからすぐから始まります。生後間もなくはまだ視力が十分に発達していませんが、光を追って見ることができるか、目の位置にずれがないかどうか、また、充血、目やに、涙などが出ていないかなどの確認をします。

3歳ごろになると、視力も発達し、視力検査ができるようになります。この際に視力が順調に育っているかを確認するのが3歳児健診です。視力の成長は8歳ごろに完成するとされています。
斜視をそのままにしておいたり、遠視などの目の度数が左右で大きく異なったまま成長したりすると、将来メガネをかけても十分な視力がでない弱視という状態になることがあります。斜視や屈折異常といった弱視を引き起こす原因を早期に発見し治療することにより、視力検査で1.0まで見えるようになるよう視力の成長を促していきます。

次の健診は小学校入学前の就学時健診です。入学後の学校生活に支障が出ないようにすることを目的とします。
近視が始まったことによる視力低下や斜視など、これまでの健診ですり抜けてしまっているお子さんを見つける大切な健診です。

小学校では毎年視力検査と目の病気の有無について健診を行います。小学生は近視が進みやすい年代です。
視力検査で0.9以下だった場合は眼科の受診をすすめられます。メガネが必要な時は眼科で発行された眼鏡処方せんに従ってメガネを作ります。子どもの視力は変化しやすく、度の強すぎるメガネは近視が進みやすくなるので、必ず眼科を受診した上で適切な度のメガネの処方を受けて作成してください。

また、学校では希望者への色覚検査も行われています。色覚異常は先天性のもので、現時点で治療法はありません。
女の子では500人に一人、男の子では20人に一人の割合で色覚異常があります。保護者の方やご本人も気づいていないことが少なくありません。日常生活で問題がなくても、色覚異常があると将来、パイロットや電車の運転手、色を扱う仕事などができないことがあるので心配な方は色覚検査を受けることをおすすめします。

2025年11月13日(放送内容 資料はこちら

先週に引き続き目の「けんしん」の重要性についてお話しします。
今回は青年期以降の「けんしん」についてです。

コンタクトレンズは目に直接のせるので、さまざまなトラブルを引き起こす危険性が常にあります。

黒目の表面である角膜は透明で涙から酸素を取り入れて呼吸をしています。そのため長い時間使用することにより酸素不足を起こします。またレンズの汚れに対してアレルギー反応が起きることもあります。さらにはレンズが涙液を吸いとり蒸発させることによって目が乾いた状態であるドライアイも生じやすくなります。

このような状態のまま使用を続け、ひとたび細菌感染を起こすと角膜潰瘍という大変重い合併症につながることがあります。治っても角膜に濁りが残り視力が下がったままになってしまい、失明することもあります。ですので、充血や痛みなどの症状がある場合はすぐにコンタクトレンズをはずしてください。また、自分では症状もなく大丈夫だと思っていても、眼科での定期検診で病気を早期に発見できる場合も少なくないので、検診は必ず受けましょう。

会社や自治体の健診では、視力や眼圧を測ったり、眼底写真の撮影などを行ったりします。緑内障や眼底出血、黄斑変性などの多くの病気が見つかります。

また近年、パソコンやスマホなどのデジタル画面を長時間見る機会が増え、VDT症候群という目の疲れや見づらさといった目の不調を感じる方が増えてきました。ちょっとした不調と思っていたことが、目の重大な病気に繋がることもあるので、気になることがある場合には健診の際にお伝えください。

40歳以降では目の病気が増えてきますので、会社や自治体の健診で指摘された時はもちろんのこと、自覚症状がなくても1年に1度は眼科を受診してみましょう。

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