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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

やけど/蕁麻疹じんましん

2025年10月9日放送2025年10月16日放送予定

2025年10月9日放送

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2025年10月16日放送

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やけど(放送内容 資料はこちら

当院は全国でも有数の救急車受け入れ台数を誇り、救急医療は重要な業務の一つです。今回は、皮膚に関する救急疾患の中でも頻度の高い「やけど(熱傷)」についてご紹介します。

やけどは、処置のいらない軽症から、入院や手術が必要となる重症例までさまざまです。重症度は「深さ」と「面積」によって決まり、深さはI度からIII度に分類されます。

I度のやけどは皮膚が赤くなる程度で、数日で自然に治ります。II度のやけどでは水ぶくれが生じ、浅い場合は跡を残さず治癒しますが、深い場合は瘢痕が残ったり手術が必要になることがあります。皮膚が白く硬くなり、黒変したりすることがあり、神経が損傷しているため痛みを感じなくなるやけどをIII度といいます。

II度以上のやけどが全身の15%以上、またはIII度やけどが2%以上ある場合は入院が必要とされます。小児や高齢者では10%程度でも入院の適応となることがあります。

日常生活で多く見られるやけどの原因は、みそ汁やコーヒーなどを含む熱湯によるものです。特に乳幼児は、テーブルに手が届くようになると、スープやカップ麺の容器を倒してやけどを負うことがあります。また、炊飯器の蒸気に触れてやけどをする例もあります。小さなお子様がいるご家庭では、これらの配置に注意が必要です。

高齢者や糖尿病など病気をお持ちの方は、温度の感覚が鈍くなっており、湯たんぽや電気あんか、熱すぎる風呂などでもやけどを負うことがあります。特に糖尿病があると治りが非常に悪く、重症化しやすいため注意が必要です。また、ガスコンロで衣服の袖口に引火する事故も見られます。調理器具や暖房器具の扱いは油断せずに気をつけましょう。

では、実際にやけどをした場合はどうすればよいのでしょうか。まず大切なのは「冷やす」ことです。救急車を呼ぶ前に、流水で15〜30分間冷却しましょう。これにより、やけどの進行を抑え、痛みも軽減します。そのうえで医療機関への受診を検討します。迷う場合は、各自治体が運営する救急相談センターや、インターネットの「救急受診ガイド」などを活用するとよいでしょう。

2025年10月16日放送予定

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