会員専用ページ会員専用ページのご案内
文字の大きさ

ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

朝気持ちよく起きられますか?

2025年9月11日放送2025年9月18日放送予定

2025年9月11日放送

閉じる

2025年9月18日放送

Coming Soon

閉じる

2025年9月11日放送

最近、朝気持ちよくおきられないと言う方が増えてきましたので、お話ししたいと思います。これには、4つのパターンがあります。
今日はまず、朝目が覚めない場合と目が覚めても起き上がると不快なためすぐに横になってしまう場合についてお話しします。

昼頃まで目覚めない場合、小学生〜大学生では夜遅くまで起きていないかを確認することが大切です。この場合、睡眠・覚醒相後退障害といって脳の体内時計をつかさどる部分の不調により、睡眠のリズムが狂っている可能性が高いです。
眠る前のスマートフォン操作やパソコン作業を避ける、朝は日光を浴びるなど、脳に一日の生活リズムを覚えさせるとともに、眠る前にメラトニン受容体作動薬などの睡眠を促す薬剤を少量内服することが治療の補助となることが知られています。また、高齢者の場合は昼夜逆転現象の可能性があり、認知症周辺症状のひとつと考えられますので早めに医師にご相談ください。

次に朝目覚めはよいが、起き上がることができない場合です。
若い方では、自律神経の不調により心拍数が通常よりも増えてしまい不快な感覚に襲われてしまう体位性頻脈症候群がその典型です。頭痛や腹痛、息苦しさを生じることもあります。
これは、以前から起立性調節障害といわれてきたものの一つで、新型コロナウイルスをはじめとするウイルス感染後の患者さんに多くみられます。水分、塩分摂取を積極的におこなうとともに、日中はできる限り横にならない、就寝時間、起床時間を守り、散歩など軽い運動を行うなど規則的な生活を送ることが重要で、程度によっては内服が必要になります。

同様の症状でも中年以降では、糖尿病やパーキンソン病、ビタミンB12欠乏症でよく似た症状がおこることがあり、程度によっては起き上がると血圧が下がってしまう起立性低血圧にいたることがあります。
これらは、仰向けで寝た状態で血圧、脈拍を測定し、立ち上がった瞬間から1分ごとに5ないし10分間、血圧、脈拍測定を行うことで診断が可能です。朝起き上がるのが辛いだけでなく、特に躓くわけでもないのによく転んでしまう場合にもこうした病気を考える必要があります。

まずかかりつけの医師にご相談ください。

2025年9月18日放送予定

Coming Soon

みんなの健康ラジオ 放送一覧へ戻る