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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

白内障手術と眼内レンズについて

2024年9月26日放送2024年10月3日放送

2024年9月26日放送

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2024年10月3日放送

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2024年9月26日放送(放送内容 資料はこちら

目の中には、水晶体という、カメラのレンズに相当する部分があります。正常な水晶体は透明ですが、濁りを生じ、透明でなくなるのが白内障です。濁りの影響で、目の中に光が届きにくくなり、視力が低下します。

白内障の原因は、加齢によるものがほとんどですが、外傷やステロイド薬などの薬の副作用、アトピー性皮膚炎や目の他の病気によって生じるものもあります。

白内障の自覚症状は、目がぼやける、かすむなどの視力の低下が代表的ですが、他にも眩しさや二重に見える、細かいものが見えないといった症状もあります。

白内障は初期には進行予防の点眼薬を使用することがありますが、薬で治るものではありません。白内障が進行したら、手術によって治療します。

それでは、いつ手術を受けたら良いかですが、直ぐに手術を受けなければいけない病気ではありません。視力がいくつまで低下したから手術をしなければいけないということもありません。患者さんご自身が、日常生活で不自由を感じたら、手術を受ける時期となります。ただし、仕事、趣味、車の運転などご自身のライフスタイルによって、見え方への影響は様々です。視力検査の結果が良くても、白内障により、生活に何らかの不自由を感じているのであれば、眼科医に相談していただくのが良いでしょう。

2024年10月3日放送(放送内容 資料はこちら

白内障は、水晶体が年齢とともに濁りを生じる、どなたにでも発症する病気です。
白内障手術では、まず水晶体の濁りを取り除き、眼内レンズに取り替えます。以前は、一つの距離にピントが合う、単焦点レンズが使用されておりましたが、近年、色々な種類の眼内レンズが利用可能となりました。従来の単焦点レンズに加え、乱視矯正レンズや、多焦点眼内レンズです。

通常の白内障手術では単焦点眼内レンズが使用されます。単焦点レンズは、一つの距離にピントを合わせる眼内レンズで、ピントを合わせた距離以外のところはメガネでピントを調整します。

多焦点眼内レンズは二つ以上の距離にピントが合うレンズで、大きく分けて、遠い距離と近い距離の二箇所にピントが合うものと、遠い距離、中間距離、近い距離の三箇所に合うものがあります。多焦点眼内レンズは、手術後にメガネを使いたくない方に向いており、約8〜9割の方がメガネ無しで生活されています。

一方、多焦点レンズの欠点としては、単焦点レンズと比較し、見え方のシャープさや色の濃淡の見分けが少し劣ります。暗いところでライトを見ると、光の周りに輪がかかって見えたり、眩しさを強く感じるたりすることもあります。また、多焦点眼内レンズは白内障以外の目の病気、例えば緑内障や網膜の病気がある方には適応になりません。

眼内レンズは、一度目の中に入れてしまうと簡単に取り替えることはできないので、手術前に目の状態をきちんと調べて、患者さんご自身にとってどのレンズが最適かを主治医の先生と相談して決めて頂くと良いでしょう。

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